ヤングアダルト世代がゾッコンの本
【2013年11月】 今回は、ヤングアダルト世代がゾッコンの本をご紹介します!
いっちばん
畠中恵/著新潮文庫(2010年出版)
江戸の廻船問屋兼薬種“長崎屋”の身体の弱い若だんなとたくさんのゆかいな妖達が大騒ぎしたり、事件や謎を解決する楽しい物語です。家を軋ませる「家鳴り(やなり)」という小鬼達の行動がとてもかわいいです。
(第三中学校2年女子)
※2008年出版のハードカバー版は、全館所蔵。
円卓
西加奈子/著文藝春秋(2011年出版)
うんと成長する夏がある。琴子、8歳。
祖父、祖母、父、母、三つ子の姉という大家族に深く愛され大阪の公団住宅に暮らすが、琴子はその「平穏さ」を嫌う。「孤独になりたい」
ビョウキとか、カテイカンキョウがフクザツとか、「滅茶苦茶格好ええ」……!
親友のぽっさんは考え考え、「それは琴子が可哀想に、て思われたことないからや」
琴子は、思考する。想像する。ひと夏。
――学校と家という小さな単位の些細な日常にも不思議なことはたくさんある。「自分は、知らないことが多すぎる」。世界と正面から対峙する琴子のまなざしをしっかりと描いた作品。
(20代女子)
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 上巻
岡田磨里/著メディアファクトリーMF文庫(2011年出版)
昔は仲良しだった幼なじみ達。“超平和バスターズ”を名乗り、いつも一緒だった6人だが高校生となりばらばらに。しかし、一人だけ変わらない少女・めんまが突然、じんたんの前にあらわれ「お願いを叶えてほしい」と告げたことから6人は再び集まる。
(第三中学校2年男子)
※下巻も中央館で所蔵しています。
私とは何か 「個人」から「分人」へ
平野啓一郎/著講談社現代新書(2012年出版)
「私とは何か」というシンプルな問いに芥川賞作家、平野啓一郎が考え抜いて出したひとつの答えを記した書。「個人」という従来の単位自体を見直すという全く新しい視点!から書かれており、巷に溢れる自己啓発本の類とは一線を画しています。
と、固く説明しましたが、平野啓一郎は哲学者ではなく小説家。自分の実際の体験をもとにしながら誰にでも読みやすく、読者が自分の身に引き寄せて実感を持てるように書いています。「教室でキャラを装ってしまう自分が嫌い」「最近、恋人と上手く接することができない」など具体的な悩みを持っている人にもおすすめ。
(20代女子)
ぬすまれたダイヤのなぞ(名たんていカメラちゃん 1)
デイビッド・A・アドラー/著神鳥統夫/訳たるいしまこ/絵国土社(1984年出版)
すごく面白いてんかいになっているので、みてください。なにをどのようにしてぬすんだのか分かります。
(第一中学校2年女子)