「雨の日のおともに・・・」
【2015年9月】「雨の日のおともに・・・」
秋雨・長雨・雨月・・・秋は雨の季節でもありますね。
雨の日でも、雨だからこそ読むのが楽しくなる本を集めました。
雨の降る日は学校に行かない
相沢沙呼/著 集英社(2014年)
“学校”って、なんて息のつまるところなんだろう。
可愛くて人気があるイマドキの子が常に一番偉い場所。
そんな場所で、生きにくい私は、それでもこうして生きている。
「ときどき、激しい雨に打たれて、挫けそうになるけれど。少しくらい休んだっていい。
雨宿り、したっていい。雨に濡れた、こころが晴れるまで。」
ばんば憑き
宮部みゆき/著 KADOKAWA(2011年)
雨で旅の足を止められた若者に、宿の相部屋となった老婆は、娘時代に起こった悲劇を語る…
果たしてそれは、まことのことか。
何がまことのことなのか、何をまこととしたいのか…
心ざわめく江戸の怪奇譚6篇です。
※新書版は、中央・わかぎり所蔵
※文庫版『お文の影』は、中央・わかたけ・武蔵野台所蔵
死神の精度
伊坂幸太郎/著 文藝春秋(2008年)
死神の調査部員である千葉は調査対象の人間を一週間かけて観察し、その死を見定める。
彼が人間界に仕事に来るときは、いつも雨。 雨の日に、CDショップに入りびたり、
受け答えが少しずれていて、素手で他人に触ろうとしない…
そんな人物が現れたら、それは死神かもしれない。
※単行本は、わかぎりのみ所蔵
雨のティアラ
今野緒雪/著 集英社オレンジ文庫(2015年)
高校生になってしばらくたったころ、メグムは家に帰る途中で雨に降られてしまった。
急いで帰ろうとするが、長い間空き家だった近所の洋館の前を通ったとき、
誰かが引っ越してきたことを知る。
実は、その洋館の住人には、メグムの家族と驚くような関わりがあった…。
あめふらし
長野まゆみ/著 文藝春秋(2006年)
「きみが生きているのは、おれがまだタマシイを摑(つか)まえているからなんだぜ」…
現実と異世界の境をかき乱し、人の生き死にを翻弄する「雨師」、
そして「あめふらし」とは?
端正レトロ、不気味モダン、くせになる湿気と暗さの極上和風幻想譚(たん)。
イイダ傘店のデザイン
飯田純久/著 パイ インターナショナル(2014年)
「傘」は雨の時の必需品です。この本はオーダーメイド傘で有名な
「イイダ傘店」で製作された傘をはじめ、 傘の布デザインや各部品、
製作工程などが紹介されています。
数々の素敵な傘に魅了される一冊です。
アマタツさん、ネコが顔を洗うと雨が降るって本当ですか?
天達武史+ハレックス制作チーム/著 徳間書店(2014年)
「夕焼けの翌日は晴れ。」「ツバメが低く飛ぶと雨が降る。」等
お天気に関する様々な 言い伝えを、親しみやすいイラストと共に
わかりやすく解説してある本です。
雑学好きの方には特におすすめ!
天気の名前 ビジュアル気象歳時記
森田正光/監修 世界文化社(2013年)
穀雨(こくう)、卯の花腐し(うのはなくたし)、時雨(しぐれ)。
これらはみんな雨を表現した言葉たち。
日本だからこそ生まれた美しい天気の名前が
鮮やかな写真と共に紹介されています。
あつ~い、さむ~いと部屋に閉じこもるのは少しやめて、
もう一度改めて、鮮明な四季を感じてみようと思う一冊です。