喜怒哀楽の哀!
【2014年2月】喜怒哀楽の哀!
喜怒哀楽をテーマにした本の紹介も今回が3回目となりました。
悲哀・哀愁・哀憐などなど、「哀」という文字を思い浮かべると涙が出てしまいそうですが…5人の図書館員が選んだ本はどんな内容でしょうか。
次回は最後の文字、“楽”をテーマにご紹介する予定です。お楽しみに。
吸涙鬼 Lovers of Tears
市川拓司/著 講談社(2010年)
不治の病で長くは生きられない…。夢を見ることを諦め、悲しみの涙を流す美沙。ある日、クラスに不思議な魅力を持つ転校生がやって来る。そんな彼には、誰にも話すことのできない秘密があった…。
美沙の流す涙が、奇跡を起こします。
もういちど家族になる日まで
スザンヌ・ラフルーア/作 永瀬比奈/訳 徳間書店(2011年出版)
パパと妹が交通事故で死んだ。そして、ママが家を出ていっちゃった。わたしはクラッカーとチーズとテレビで一週間ひとりきりで過ごしていたの。
だけれど、おばあちゃんに見つかって…。
心に深い哀しみを負った少女が少しずつ立ち直っていくお話。
温室デイズ
瀬尾まいこ/著 株式会社KADOKAWA 角川書店BC(2006年出版)
小学校時代、クラスの学級崩壊という苦い経験のある みちるは、中学校でもそれが起こりつつあることに不安を感じていた。このままではいけないはずなのに―。
卒業まであと半年、みちる、そして元6年2組のメンバーはそれぞれの気持ちで残りの中学生活に臨む。
ぶたばあちゃん
マーガレット・ワイルド/文 ロン・ブルックス/絵 今村葦子/訳 あすなろ書房(1995年出版)
命があるものは、どうしても避ける事が出来ない死。
それはとても哀しい事だけれど、ぶたばあちゃんは自分の知る限りの事を孫むすめに伝える。
そして孫むすめは、ぶたばあちゃんのやさしさを胸に前へと進んでいく。
ひとめあなたに…
新井素子/著 創元SF文庫(2008年)
哀しい衝撃が胸を貫く――恋人から別れを告げられる、しかも彼は余命いくばくもないらしい。さらに地球が滅びるというニュース…とてつもなく最悪の状況。
人は追いつめられた時、哀しみに浸るだけなのか?
それとも…?